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断捨離

いよいよこの生活に少しだけ飽きてきた。

もちろん毎日快適で文句はないのだが、何というか、ニートなりたての頃の弾けんばかりの輝きが薄れてきたように感じる。世紀のイケメンと付き合って4ヶ月後といったところか。(←妄想)

とは言え就活をしようと思えば気が重いし、ブログを更新するのも面倒くさいし、とりあえずすべて夏のせいにしてだらけた生活を続けている。

少しでも役立つことをしようと断捨離を行ったが、これもすぐに終わってしまった。実は数年前からミニマリズムに憧れて、結構ものを捨ててきたので、今は割と部屋がスッキリしている。

思えば20代の頃はひどかった。とにかく部屋にものが溢れていて、掃除をしても掃除をしても追いつかない。ついに思考停止に陥り、片付けることを断念した結果、手も付けられない状況になった。カレーを作って洗わずに放置した鍋が細菌を繁殖させ、王蟲すら住むのをためらうような腐海の森を出現させたこともある。あの時分、我が家からコロナが発生しなかったのは奇跡とも言えよう。

ものが多くて困っている人はぜひ一度試しに目に着いたものを捨てていただきたい(携帯電話はオススメしない)。捨てたら困るんじゃないかと思うものでも、意外と大丈夫だったりする。高価なものや思い出のものも、狂ったように捨ててきたが、それが何だったのかすら今はもう覚えていない。人間の思い入れなんてその程度だ。

聖書

ただそんな私でも、唯一捨てて後悔したものがある。インドのパンジャビスーツだ。

パンジャビスーツとは南アジアの民族衣装で、以前インド系ネパール人の大富豪の結婚式に参列する際購入した。その後着る機会はないだろうと、靴やアクセサリー諸共あっさり手放したが、数年後何とその方の妹君の結婚式に招待され、慌ててメルカリで似たような服を買い直した。

これは痛い出費であった。しかしまさか自分が2回もインディアンウェディングに出席することになるとは誰が思おう。人生とはフルオブサプライズだ。

断捨離をすると心がクリアになり、本当に必要なもの、やりたいこと、やるべきこと、などが明確になると言う。確かに片付けが終わると、いよいよ残されたものは就活しかないような気がしてくる。

そしてその現実と向き合うことが心底怖く、今日もまた何か捨てるものはないかと血なまこになって探すのであった。

趣味の折り紙:Kabutomushi and the box
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夏休み

朝のニュース番組が野球中継に代わり、世間は盆休みに入っていることを知った。「もうそんな時期か…」と無職は呟いた。

昨日4ヶ月ぶりに美容院に行った。長いこと放置した頭は、プリンを通り越して二色になり、白髪の天然メッシュが入った独創的な仕上がりで悪くなかったのだが、今日は親友のマクラに会う。そのため先手を打ったのだ。人間はこうして学習する。

今回はいつも行ってる美容院ではなく、家の近くでヘッドスパ無料キャンペーンをやっている美容院に釣られて行ってみた。初めて行く店内はこじんまりとして清潔で、席数も減らされ、感染予防対策を取っているようで安心した。担当してくれたのは20代前半と思しき可愛らしい女性の美容師だった。

私は美容院で雑談するのが苦手だ。周りが楽しそうにお喋りしているのは好きだが、いざ自分に話が振られるとどうも顔が引きつってしまう。なのでカットとカラーの大体のイメージを伝えたら、すぐに雑誌を開く。

イメージ画像:羨ましくなんかないんだモォ〜

雑誌に目を通していたら、ある記事に釘付けになった。「ファクトフルネス」という人気書籍を訳した翻訳家、関美和さんのインタビューだ。彼女の歩んできた道のりが凄いので、要約させていただく。

大学卒業後、大手広告代理店に勤務。更に高みを目指したいと外資系金融会社に転職。MBA取得のためハーバードビジネススクールに通い、ウォール街でキャリアを積む。30代前半で東京に戻り、結婚し子供を二人出産。40過ぎて旦那が浮気、考えた末離婚。運命の書籍と巡り会い、翻訳家の道を志す。「ファクトフルネス」を大ヒットさせ、現在は翻訳業務の傍ら、大学准教授としてフルタイムで働き、子供を育てている。

これを読んで思わず「はぁ〜」と感嘆してしまった。美容師さんが笑って「面白い記事ありました?」と聞くので仕入れたばかりのネタをシェアして、二人で盛り上がった。

どのステップ一つを取っても並大抵の努力では手に入らないようなものばかりだ。同じだけの時間を生きて、やり遂げた成果の量、質ともにこんなに違うものかとしみじみ考えてしまった。私が世に残せたものと言えば、数々の折り紙作品だけだ。

「お客さん、世の中こんなにできる人の方が少ないですよ!」と笑顔で美容師さんが励ましてくれた。「本日は髪をツヤッツヤにさせていただきました!」と後ろに鏡を持って見せてくれる。やっぱり若い子は素晴らしい。

こうして未来あるキラキラした美容師と、先を進むキラキラした翻訳家に挟まれた中年無職は、髪だけをキラキラさせ満足気に家に帰ったのであった。

趣味のイラスト:2コマ漫画「ビフォーアフター」
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続・BSの魅力

数あるBS番組の中から、栄えある第一位に輝いたのは… ズドドドドドドドド(ドラム音)ジャーン!!!(シンバル)

「エイラク〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜」である。

平日17時からBS12で放送している中国の宮廷ドラマだ。

紫禁城の女官のエイラクが、その美貌と頭脳を活かし皇帝をも魅了して、最終的に皇后まで上り詰めるというサクセスストーリーだ。これがもう、中高年の血液のようにドッロドロで、愛憎と復讐と殺戮と謀反とほんの少しのトキメキが相まって素晴らしい仕上がりとなっている。

最終話のクライマックスでは、全員が全員を裏切りまくっているに、みんなが無実を訴えて、もはや誰が真実を語っているのか全くわからなくなる始末。整理するために書き出してみたが余計わからなくなった。

最後まで生き残ったメンバー(その他全員陰謀により死した)

このドラマのもう一つの利点は、中国語のリスニングになるところだ。毎日見ていた甲斐もあり、最近ではファンシャー(皇帝)とファンホー(皇后)が聞き取れるようになった。

先日チャイ語の先生にエイラクを見ていると伝えたら、「それは外国人が水戸黄門を見て日本語を覚えるようなものだ」と仰られ「現代が舞台のぬるい恋愛ものにしなさい」と課題ドラマを出されてしまった。この刺激的な歴史ものの後に、ぬるい恋愛ものなど物足りないに違いない。

さて、これだけ宣伝しておきながら、残念なお知らせがある。聡明な読者はもうお気付きかもしれないが、そう、昨日最終話が放送され物語は完結してしまったのである。

なのでこれから見る人はDVDを購入することを強くお勧めする。見終わったら感想を述べ、必ずDVDは私に譲るように。

趣味の折り紙:くす玉 24面体